こんにちは、視力と目の健康ナビ管理人です。
私は2007年にLASIKを受けていますが、ICLを受けた経験はありません。
LASIKとICLは、どちらも近視などの屈折異常を矯正するための手術ですが、角膜をレーザーで切削するLASIKと、眼内にレンズを入れるICLでは、手術の仕組みも適応を確認する条件も異なります。
費用や「角膜を削るかどうか」だけで決めるのではなく、角膜の厚さ・形状、近視の程度、眼内の状態、ドライアイ、将来の老眼や白内障まで含めて違いを確認することが大切です。
LASIKとICLのどちらが一律に優れているとはいえません。検査結果によって片方だけが候補になる場合もあれば、両方が候補になる場合、どちらも適応にならない場合があります。
LASIKとICLを比べるときの4点
- 手術方法と適応を確認する条件が異なる
- 費用だけでは術式を決められない
- LASIKとICLにはそれぞれ異なるリスクがある
- 最終的な候補は適応検査と医師の診察で判断する
LASIKとICLの違い

LASIKとICLを比較するときは、手術方法、適応条件、費用、可逆性の考え方、術後管理の違いを分けて確認すると整理しやすくなります。
| 比較項目 | LASIK | ICL |
|---|---|---|
| 手術方法 | 角膜にフラップを作り、角膜実質をエキシマレーザーで切削して屈折力を調整する | 小さな切開部から眼内レンズを挿入し、虹彩の後ろ・水晶体の前に留置する |
| 角膜切削 | 行う | 屈折矯正を目的とした角膜のレーザー切削は行わない |
| 眼内レンズ | 使用しない | 使用する |
| 主な適応確認項目 | 屈折度数、角膜厚、角膜形状、涙液状態、眼圧、眼疾患など | 屈折度数に加え、前房深度、角膜内皮細胞、水晶体、眼圧、眼疾患など |
| 費用 | 一般にICLより初期費用を抑えられる例が多い | 眼内レンズを使用するため、一般にLASIKより初期費用が高くなる例が多い |
| 元に戻せるか | 切削した角膜実質を手術前の状態へ戻すことはできない | 必要に応じてレンズの抜去・交換を検討できるが、手術を受けた事実まで完全に元に戻るという意味ではない |
| 主なリスク | ドライアイ、ハロー・グレア、矯正誤差、近視の戻り、フラップ関連合併症、感染、角膜拡張など | 白内障、眼圧上昇、角膜内皮細胞への影響、ハロー・グレア、レンズ位置に関する問題、眼内炎など |
| 術後管理 | 術後検診が必要で、角膜や視力、眼圧などを確認する | 術後検診が必要で、視力や眼圧に加えてレンズ位置や眼内の状態なども確認する |
| 老眼・白内障 | 老眼や白内障そのものを予防する手術ではない | 老眼や白内障そのものを予防する手術ではなく、将来の白内障手術時にはICLの扱いも検討する |
手術方法は角膜切削と眼内レンズで異なる

LASIKは角膜表面にフラップを作り、その下の角膜実質をエキシマレーザーで切削して角膜の屈折力を変える方法です。
角膜の形を変えて視力を矯正するため、必要な切削量と手術後に残る角膜の状態が重要になります。
ICLは有水晶体眼内レンズ手術の一つで、自分の水晶体を残したまま眼内レンズを挿入します。
ICLではLASIKのような屈折矯正を目的とした角膜切削は行いませんが、眼の中へ器具やレンズを入れる眼内手術です。
「角膜を削らないからリスクがない」という意味ではなく、LASIKとは異なる種類の合併症を確認する必要があります。
日本眼科学会でも、LASIKと有水晶体眼内レンズ手術は異なる術式として適応や検査項目が示されています。
参考:日本眼科学会「LASIK」、日本眼科学会「有水晶体眼内レンズ」
適応条件は近視度数だけでは決まらない

「強度近視ならICL」「近視が弱ければLASIK」と単純に分けることはできません。
LASIKでは屈折度数だけでなく、角膜厚、角膜形状、必要な切削量、涙液状態などを確認します。
近視が強くなるほど必要な角膜切削量が増える可能性があるため、手術後も必要な角膜組織を残せるかという観点が重要になります。
一方のICLでは、角膜をレーザーで切削しない代わりに、レンズを安全に挿入できる眼内の条件を確認しなければなりません。
前房深度、角膜内皮細胞、水晶体、眼圧なども判断材料となります。
LASIKが適応外だったからといって、自動的にICLが適応になるわけではありません。
それぞれ別の適応条件があるため、候補となる術式は検査結果を確認した医師が判断します。
強度近視や角膜厚、視力0.01とLASIK適応の関係を詳しく確認したい場合は、レーシックができない度数と適応条件も確認してください。
費用はICLの方が高くなる例が多い

一般には、LASIKよりICLの方が初期費用が高くなる例が多くみられます。
ICLでは眼内レンズそのものが必要で、近視・乱視の状態などによって使用するレンズや費用が変わる場合があります。
LASIKも術式によって料金が異なるため、「LASIKはいくら、ICLはいくら」と一つの金額だけで比較することはできません。
実際に比較するときは、手術料金だけではなく、適応検査、薬、術後検診、保証や再手術に関する条件まで含めた総額を確認してください。
費用差は重要な判断材料ですが、医学的な適応より先に料金だけで術式を決めることは避ける必要があります。
LASIKの現在の料金や手術以外に必要となる費用を詳しく確認したい場合は、レーシックの費用・総額も参考にしてください。
ICLの可逆性は完全に元通りという意味ではない

LASIKでは角膜実質をレーザーで切削するため、切削した組織を手術前と同じ状態へ戻すことはできません。
一方、ICLは必要が生じた場合に眼内レンズの抜去や交換を検討できることが特徴の一つです。
この違いからICLを「可逆的」と表現することがあります。
ただし、レンズを外せば眼が完全に手術前の状態へ戻ると保証されるわけではありません。
ICLも眼内手術であり、切開してレンズを挿入したという事実や、手術に伴う影響まで無かったことにはできません。
将来の選択肢としてレンズの抜去・交換を検討できる点は重要ですが、「完全に元通り」という意味で可逆性を理解しないことが大切です。
術後経過や生活制限にも違いがある

LASIKもICLも、手術が終われば通院が不要になるわけではありません。
術後は視力、屈折状態、眼圧などを確認し、術式に応じた検診を受けます。
LASIKでは角膜やフラップ、ドライアイなどの状態も確認します。
ICLでは眼圧や眼内炎症、レンズの位置、水晶体、角膜内皮などにも注意して経過をみます。
洗顔、入浴、運動、飲酒、仕事復帰などの制限は術式や術後経過によって変わるため、手術を受けた医療機関からの指示を優先してください。
手術時間だけでなく、検査日、手術日、術後検診まで含めて生活予定と両立できるかを確認しておくことも大切です。
LASIKとICLのリスクはどう違う?

「どちらが安全か」を一言で決めるより、それぞれで起こり得る問題が異なることを理解して比較する方が判断しやすくなります。
LASIKで確認したいリスク

LASIKでは、術後にドライアイ、ハロー・グレア、夜間の見えにくさなどが生じることがあります。
予定した屈折状態とのずれや、時間の経過による近視の戻りが生じる可能性もあります。
フラップを作る術式であるため、フラップに関連した合併症もLASIKで確認したい点です。
頻度が高くないものも含め、感染や角膜拡張など重大な合併症についても術前に説明を受ける必要があります。
もともとドライアイがある場合や、角膜の形状・厚さに問題がある場合などは、手術適応の判断に影響します。
「LASIKは危険」「LASIKなら失敗しない」といった両極端な捉え方は適切ではありません。自分の眼でどのリスクを特に確認する必要があるかを、検査結果をもとに医師へ確認してください。
ICLで確認したいリスク

ICLは角膜をレーザーで切削しませんが、眼内手術としてのリスクがあります。
確認すべき合併症には、白内障、眼圧上昇、角膜内皮細胞への影響、ハロー・グレアなどがあります。
レンズのサイズや位置が眼に合わない場合には、レンズ位置の調整、交換、抜去などが検討されることもあります。
感染による眼内炎など、頻度が低くても視機能へ大きな影響を与え得る合併症についても説明を受ける必要があります。
強度近視では網膜の状態も重要になるため、「角膜を削らない」という一点だけで手術方法を判断しないでください。
ドライアイ・ハロー・グレアも確認する

LASIKとICLでは原因や発生の仕組みが同じとは限りませんが、どちらでも術後の見え方に関する症状を経験する可能性があります。
ハローは光の周囲に輪が見えるような現象で、グレアは光がまぶしく広がって見えるような現象です。
特に夜間運転をする人は、裸眼視力の数値だけでなく、暗い場所での見え方についても術前に確認してください。
LASIKでは涙液状態への影響も重要で、もともとドライアイがある場合は術前評価が必要です。
ICLでも術後の点眼や定期検診が必要であり、症状や見え方に異常がある場合には自己判断で様子を見続けず、手術を受けた医療機関へ相談することが大切です。
医学的な適応や検査項目については、日本眼科学会「屈折矯正手術のガイドライン(第8版)」も確認できます。
レーシックとICLはどっちがいい?

どちらを検討するかは「LASIK対ICLの勝ち負け」ではなく、自分の検査結果と、費用・手術方法・リスク・術後管理をどう考えるかで変わります。
費用負担を比較するとき

初期費用を重視する場合、一般にはLASIKの方が費用を抑えられる例が多くあります。
ただし、安い方を選べばよいという意味ではありません。
LASIKには角膜を切削するための適応条件があり、ICLにもレンズを眼内へ安全に入れるための適応条件があります。
まず医学的に候補となる術式を確認し、その範囲で費用を比較する順序が重要です。
料金を見るときは表示価格だけでなく、検査、薬、術後検診、追加処置や保証に関する条件も確認してください。
強度近視や角膜条件を確認するとき

強い近視ではLASIKの角膜切削量が増える可能性があるため、角膜厚や角膜形状、手術後に残る角膜の状態が重要になります。
そのためICLが比較候補になる場合はありますが、「強度近視ならICL」と記事だけで判断することはできません。
ICLでは前房深度や角膜内皮細胞、水晶体など、LASIKとは異なる条件を確認する必要があります。
同じ理由で、「角膜が薄いからICL」「LASIKができないからICL」と自動的に決めることもできません。
近視度数と角膜条件だけを見るのではなく、眼全体を検査したうえで候補を絞ります。
角膜切削と眼内手術をどう考えるか

LASIKで角膜を切削することに抵抗がある人にとって、角膜をレーザーで切削しないICLは気になる選択肢でしょう。
一方で、ICLは眼内へレンズを挿入する手術です。
角膜切削を避けられる代わりに、白内障、眼圧、角膜内皮、感染など眼内手術として確認すべき点があります。
LASIKにもICLにもメリットとリスクがあるため、「削る手術か、削らない手術か」だけでは十分な比較になりません。
希望だけでなく、医師から説明された自分の眼の医学的条件と合わせて考えてください。
将来のレンズ抜去・交換をどう見るか

ICLは必要に応じてレンズの抜去や交換を検討できる点で、LASIKとは性質が異なります。
ただし、この特徴を「嫌になったら完全に元通りにできる」と理解するのは適切ではありません。
抜去や交換にも再び眼内処置が必要であり、その時点の眼の状態によって対応は変わります。
LASIKでは切削した角膜を元の状態には戻せません。
将来性を比較するときは「戻せる・戻せない」の二択ではなく、将来どのような処置が必要になり得るかまで確認してください。
老眼や将来の白内障も考えておく

LASIKもICLも、加齢による老眼そのものを止める手術ではありません。
遠くが裸眼で見えるようになった後でも、年齢とともに近くを見るための眼鏡が必要になる可能性があります。
また、どちらの手術を受けても将来白内障になる可能性はあります。
ICLを入れている人が白内障手術を受ける場合には、ICLの抜去などを含めた手術計画が必要になることがあります。
LASIKを受けた人も、将来の白内障手術では過去に角膜屈折矯正手術を受けたことを眼科医へ伝えることが重要です。
現在の見え方だけでなく、老眼や白内障が起こり得る年代まで含めて説明を受けておくと判断材料になります。
適応検査では何を確認する?

LASIKかICLかを自分で決めてから受診する必要はありません。
検査を受ける前の段階では、両方を候補にしたまま違いを確認しても構いません。
LASIKは角膜の厚さ・形状などを確認する

LASIKの適応検査では、現在の視力や屈折度数だけを確認するわけではありません。
角膜の厚さや形状、角膜曲率、眼圧、涙液状態などを調べ、レーザーで矯正することが適切かを判断します。
近視度数が安定しているか、角膜に円錐角膜などを疑う所見がないか、眼疾患がないかという確認も必要です。
瞳孔の大きさや眼底など、術後の見え方や眼の健康状態を判断するための検査も行われます。
必要な検査や判断方法は医療機関や個人の状態によって変わるため、検査結果の数値だけを自己判断に使わないでください。
ICLは眼内の条件も確認する

ICLでは、一般的な視力・屈折検査に加えて、眼内へレンズを入れるための条件を確認します。
代表的な確認項目には、前房深度や角膜内皮細胞などがあります。
水晶体の状態や眼圧、角膜、網膜を含む眼疾患の有無なども重要です。
ICLのレンズは眼の状態に合わせて選択するため、単に近視度数がICLの対象に見えるという理由だけでは施術可否は決まりません。
LASIKとICLの両方が候補になった場合も、それぞれのメリットとリスクについて説明を受けたうえで比較します。
LASIKもICLも候補にならない場合がある

検査の結果、LASIKとICLのどちらも適応にならない可能性があります。
その場合に手術を無理に選ぶ必要はありません。
眼鏡やコンタクトレンズを継続するほか、眼の状態によっては別の矯正方法について医師から説明を受けることもあります。
LASIKやICL以外の視力矯正方法も確認したい場合は、レーシック以外の視力矯正方法も参考にしてください。
大切なのは「どちらを受けたいか」だけでなく、「自分の眼ではどの選択肢が医学的に候補になるのか」を検査で確認することです。
実際のクリニックごとの施術、料金、保証、通院条件まで比較したい場合は、レーシック・ICLクリニックの比較も確認してください。
LASIKとICLの両方を扱う医療機関の現在の施術内容を確認したい場合は、品川近視クリニックの公式情報も確認できます。
レーシックとICLのFAQ

Q. レーシックとICLはどちらがいいですか?
A. どちらが一律に優れているとはいえません。屈折度数、角膜厚・角膜形状、前房深度、角膜内皮細胞、眼圧、水晶体、眼疾患、涙液状態などを検査し、医師が候補を判断します。
Q. レーシックとICLはどちらが安いですか?
A. 一般にはLASIKの方が初期費用を抑えられる例が多く、ICLは眼内レンズを使用するため高額になる例が多くあります。ただし、実際の総額は術式、度数、乱視の有無、検査・術後検診や保証の範囲などで変わります。
Q. 強度近視ならICLですか?
A. 強度近視ではICLが比較候補になることがありますが、強度近視という理由だけでICLに決まるわけではありません。LASIKでは角膜条件、ICLでは前房深度や角膜内皮細胞、水晶体なども含めて適応を判断します。
Q. 角膜が薄いとICLになりますか?
A. LASIKでは角膜厚が重要な判断材料になりますが、角膜が薄いから自動的にICLになるわけではありません。ICLにも別の適応条件があり、眼内の状態を含めた検査が必要です。
Q. ICLはレンズを外せば元に戻りますか?
A. 必要に応じてレンズの抜去や交換を検討できる点はICLの特徴ですが、眼内手術を受けた事実まで無かった状態に戻るという意味ではありません。抜去後の状態にも個人差があるため、「完全に元通り」とは考えない方が適切です。
Q. LASIKとICLではリスクが違いますか?
A. 異なります。LASIKではドライアイやフラップ関連、角膜拡張などが確認事項となり、ICLでは白内障、眼圧、角膜内皮細胞、レンズ位置、眼内感染など眼内手術に関連したリスクを確認します。ハロー・グレアなど、両方で確認したい症状もあります。
Q. どちらか決めずに適応検査を受けてもよいですか?
A. LASIKかICLかを自分で決めてから検査を受ける必要はありません。検査によって両方が候補になる場合、片方だけが候補になる場合、どちらも適応にならない場合があります。検査結果と医師の説明を受けてから比較できます。
まとめ

LASIKは角膜をレーザーで切削して屈折力を変え、ICLは眼内へレンズを挿入して視力を矯正する手術です。
手術方法が異なるため、適応条件、費用、可逆性の考え方、リスク、術後に確認する項目も同じではありません。
ICLは角膜を屈折矯正目的で切削しない一方で眼内手術としてのリスクがあり、LASIKは眼内レンズを入れない一方で角膜切削に関する条件やリスクを確認する必要があります。
「どちらが優れているか」ではなく、自分の眼ではどちらが医学的な候補になり、そのうえで費用やリスク、術後管理をどう比較するかが重要です。
まだLASIKかICLかを決め切れていなくても、適応検査を受けてから候補を比較できます。
クリニックごとの料金、術式、保証、通院条件まで比較したい場合は、レーシック・ICLクリニックの比較で確認してください。
LASIK・ICLの適応は、一般的な特徴や料金だけでは判断できません。検査と医師の診察を受け、それぞれのリスクや別の選択肢も確認したうえで検討してください。

