こんにちは、視力と目の健康ナビ管理人です。
私は2007年に品川近視クリニックでLASIKを受けています。
レーシックはまとまった費用がかかるため、「健康保険は使えるのか」「医療費控除で負担を減らせるのか」「加入している生命保険や医療保険から給付金が出るのか」は、手術前に確認しておきたい点です。
最初に区別したいのは、公的医療保険、医療費控除、民間生命保険・医療保険の手術給付金は、それぞれ別の制度だということです。
レーシックは公的医療保険では保険適用外ですが、国税庁はレーシック手術の費用を医療費控除の対象として案内しています。
一方、民間保険から手術給付金が支払われるかどうかは、加入している商品、特約、契約時期、約款などによって異なります。
レーシックの保険・税金で確認したい4点
- レーシックは公的医療保険では保険適用外
- 保険適用外でもレーシック手術費は医療費控除の対象
- 医療費控除額と実際に戻る所得税は同じ金額ではない
- 民間保険の手術給付金は契約内容ごとに確認が必要
まず、公的医療保険・医療費控除・民間保険の違いを整理します。
| 確認項目 | 公的医療保険 | 医療費控除 | 民間生命保険・医療保険 |
|---|---|---|---|
| 何の制度か | 保険診療の医療費について公的医療保険から給付を受ける制度 | 一定の医療費を支払った場合に受けられる所得控除 | 加入した保険契約に基づいて給付金等を受け取る仕組み |
| レーシックとの関係 | 保険適用外 | 国税庁はレーシック手術費を対象と案内 | 商品・特約・契約時期・約款等によって異なる |
| 高額療養費 | 保険適用外のレーシック費用は対象外 | 別制度 | 別制度 |
| 主な確認先 | 加入している健康保険・医療機関 | 国税庁・税務署等 | 契約している保険会社 |
レーシックは保険適用される?

レーシックについて「保険が使えるか」を考えるときは、公的医療保険と民間の生命保険・医療保険を分けて考える必要があります。
公的医療保険では保険適用外

レーシックは、公的医療保険では保険適用外となる自由診療です。
健康保険証やマイナ保険証を使って通常の保険診療と同じ自己負担割合で受ける手術ではなく、レーシックの施術費用は原則として自己負担になります。
ここで注意したいのが、「健康保険が使えない」ことと「医療費控除を受けられない」ことは同じ意味ではないという点です。
レーシックは公的医療保険では保険適用外ですが、国税庁はレーシック手術にかかる費用を医療費控除の対象として明示しています。
高額療養費制度もレーシック費用には使えない

高額療養費制度は、公的医療保険が適用される医療費の自己負担額が一定の限度額を超えた場合に、超過分の払い戻しを受けられる制度です。
保険適用外となる医療費は、高額療養費制度の対象には含まれません。
そのため、レーシックの施術費が高額になったとしても、保険適用外となるレーシック費用を高額療養費制度で自己負担限度額までに抑えることはできません。
高額療養費制度については、全国健康保険協会「高額療養費」でも確認できます。
「レーシックは高額だから高額療養費が使える」という理解は適切ではありません。高額療養費と医療費控除は別の制度として確認してください。
民間の生命保険・医療保険は別に確認する

生命保険会社や医療保険会社から支払われる手術給付金は、公的医療保険とは別の契約上の給付です。
公的医療保険でレーシックが保険適用外だからといって、すべての民間保険で必ず給付対象外になるとは限りません。
反対に、生命保険や医療保険へ加入しているだけで、必ずレーシックの手術給付金を受け取れるわけでもありません。
具体的な給付可否は、加入している商品、特約、契約日、約款、正式な手術名などを確認して判断する必要があります。
レーシックは医療費控除の対象?

公的医療保険とは異なり、医療費控除については国税庁がレーシック手術費を対象として明確に案内しています。
レーシック手術費は医療費控除の対象

国税庁の「医療費控除の対象となる医療費」の眼科治療に関する案内では、視力回復レーザー手術であるレーシックの費用について、医師による診療または治療の対価と認められるため、医療費控除の対象になるとされています。
国税庁「医療費控除の対象となる医療費」でレーシックの取扱いを確認できます。
つまり、「自由診療だから医療費控除も対象外」というわけではありません。
医療費控除は、健康保険で手術代を負担してもらう制度ではなく、一定の条件を満たす医療費を支払った場合に受けられる所得控除です。
クリニックの窓口でレーシック代が値引きされる制度でもありません。
医療費控除額はどう計算する?

国税庁による医療費控除額の基本的な計算方法は次のとおりです。
医療費控除額 = 実際に支払った対象医療費 - 保険金などで補てんされる金額 - 10万円
その年の総所得金額等が200万円未満の場合は、10万円ではなく総所得金額等の5%を差し引きます。医療費控除額の上限は200万円です。
たとえば、総所得金額等が200万円以上の人が、その年に医療費控除の対象となる医療費を35万円支払い、その医療費を補てんする保険金を5万円受け取ったとします。
この条件だけで計算すると、35万円から5万円と10万円を差し引くため、医療費控除額は20万円です。
ただし、20万円がそのまま現金で戻ってくるわけではありません。
20万円は所得から差し引く「所得控除」の金額であり、実際に所得税へどの程度影響するかは、その人の課税所得、適用税率、ほかの所得控除、すでに納付した所得税額などによって変わります。
源泉徴収や予定納税などですでに納付した所得税がなければ、所得税の還付が発生しない場合もあります。
医療費控除額の計算方法は、国税庁「医療費を支払ったとき(医療費控除)」で確認できます。
「レーシックを受ければ○万円戻る」と一律には計算できません。医療費控除額と、実際に還付される所得税額を分けて考えることが重要です。
どの費用を医療費控除に含められる?

医療費控除では、レーシックの手術代のほか、治療を受けるために直接必要な費用が対象になる場合があります。
一方で、通院に関連して支払った費用であっても、すべてが医療費控除の対象になるわけではありません。
| 費用 | 基本的な考え方 |
|---|---|
| レーシック手術費 | 国税庁が医療費控除の対象と明示 |
| 診察・検査費 | 医師による診療・治療や、そのため直接必要な検査として支払う費用は対象になり得る。費用の内容を確認する |
| 治療に必要な処方薬 | 治療または療養に必要な医薬品の費用は対象になり得る |
| 通院の電車・バス代 | 診療を受けるため通常必要な交通費は対象になり得る |
| タクシー代 | 公共交通機関を利用できない場合などを除き、原則として対象外 |
| 自家用車のガソリン代 | 対象外 |
| 駐車料金 | 対象外 |
| 診断書・証明書などの文書料 | 書類の用途によって扱いが異なるため、治療との関係や使用目的を確認する |
電車やバスなどの通院費は領収書が発行されないこともあるため、利用日、医療機関、区間、金額などを記録しておくと申告時に整理しやすくなります。
タクシー代は、公共交通機関を利用できない事情がある場合などを除き、原則として医療費控除の対象にはなりません。
自家用車で通院した場合のガソリン代や駐車料金も対象外です。
クレジットカードで支払った場合
レーシック代をクレジットカードで支払ったという理由だけで、医療費控除の対象となる手術費の性質が変わるわけではありません。
申告時に支払い内容を確認できるよう、クリニックの領収書やカード利用明細などは保管しておきましょう。
分割払いなどでどの年分の医療費として扱うか判断に迷う場合は、支払い方法と契約内容を整理したうえで税務署等へ確認してください。
医療ローンを利用する場合
医療費を支払うために借入れを利用した場合は、借入金の返済そのものではなく、医療機関へ医療費が支払われた時点を基準に医療費控除を考える場合があります。
国税庁が示しているローンに関する事例では、信販会社が医療機関へ立替払いした治療費については、立替払いが行われた年の対象となる一方、ローンの金利や手数料相当額は医療費控除の対象外とされています。
レーシックで利用するローンも契約の仕組みが同じとは限らないため、立替払いの時期や手数料の内訳を契約書で確認し、不明な場合は税務署等へ確認してください。
家族の医療費と合算できる場合がある

医療費控除は、自分自身の医療費だけで判定する制度ではありません。
国税庁は、納税者本人または本人と生計を一にする配偶者やその他の親族のために支払った医療費を対象としています。
「生計を一にする」は、単純に「同居しているか」「扶養家族か」だけで決まるものではありません。
別居している場合でも、生活費や学費、療養費などを継続して負担しているなど、生活の資金を共通にしている状況では該当することがあります。
家族の医療費をまとめて申告する場合は、誰が医療を受けたかだけでなく、誰がその医療費を実際に支払ったかも確認してください。
生命保険・医療保険の給付金は出る?

レーシックで民間保険の手術給付金を受け取れるかどうかは、一律には答えられません。
公的医療保険とは別に、自分が加入している保険契約の内容を確認する必要があります。
契約や特約によって扱いが異なる

手術給付金の対象は、保険会社だけでなく、同じ保険会社でも商品や特約によって異なる場合があります。
契約時期によって取扱いが異なる商品もあるため、「昔の医療保険なら必ず給付される」「新しい契約なら必ず対象外」と一律に判断することはできません。
保険会社名だけではなく、自分が実際に加入している商品名、特約、契約日、約款まで確認する必要があります。
手術前に4つの手順で確認する

給付金について確認するときは、次の順番で進めると情報の行き違いを減らせます。
- 医療機関に正式な手術名を確認する
「レーシック」という通称だけでなく、保険会社への照会に必要な正式な手術名を確認します。 - 保険証券・契約内容・約款を確認する
主契約だけでなく、手術給付金に関係する特約も確認します。 - 契約している保険会社へ手術前に問い合わせる
商品名、契約日、正式な手術名を伝え、支払対象になるかを確認します。 - 必要書類を確認する
診断書などの提出が必要か、保険会社指定の書式があるか、文書料が必要かを確認します。
給付額についても、「レーシックなら○万円」と一般化せず、加入している契約の給付条件を確認してください。
先進医療特約とは分けて考える

民間保険から手術給付金が出る可能性があることと、先進医療特約の対象になることも別の話です。
「レーシックは高度な治療だから先進医療特約が使える」と、名称やイメージだけで判断することはできません。
先進医療特約を確認する場合は、受ける予定の治療が実施時点で先進医療制度上どのように扱われているかと、自分が加入している保険契約の支払条件の両方を確認してください。
給付金を受け取ったときの医療費控除

レーシックが医療費控除の対象となり、さらに民間保険から手術給付金を受け取れる場合は、両者の関係にも注意が必要です。
医療費を補てんする給付金は差し引く

国税庁は、生命保険などから受け取る給付金のうち、医療費を補てんする金額については、医療費控除の計算時にその給付の目的となった医療費から差し引くとしています。
たとえば、医療費控除の対象となるレーシック関連費用が30万円で、その費用を補てんする手術給付金を10万円受け取った場合、その医療費については20万円を基に全体の医療費控除計算へ進みます。
その後、その年に支払ったほかの対象医療費と合算し、10万円または総所得金額等の5%に相当する金額などを差し引いて医療費控除額を計算します。
給付金が手術費を上回っても他の医療費から引かない

医療費を補てんする保険金等は、その給付の対象となった医療費ごとに差し引きます。
国税庁は、その給付の目的となった医療費を上限として差し引き、補てん金がその医療費を上回っても、余った金額を他の医療費から差し引く必要はないと案内しています。
たとえば対象医療費が30万円で、その医療費を補てんする給付金が35万円だった場合、その医療費から差し引く金額は30万円までです。
余った5万円を、家族が支払った別の対象医療費からさらに差し引く計算にはしません。
国税庁「医療費を支払ったとき(医療費控除)」でも、保険金などで補てんされる金額の取扱いを確認できます。
保険金は家族全員の医療費合計から機械的に差し引くのではなく、「どの医療費を補てんするための給付か」を確認して計算します。
申告時に給付額が決まっていない場合

確定申告をする時点で、手術給付金などの金額がまだ確定していない場合もあります。
国税庁は、この場合には補てんされる金額の見込額を使って医療費控除を計算するとしています。
その後、実際に確定した給付額が見込額と異なった場合は、修正申告や更正の請求などで申告内容を訂正します。
医療費控除の確定申告
レーシック代について医療費控除を受ける場合は、対象となる費用を整理したうえで確定申告を行います。
年末調整だけでは医療費控除を申告できない

会社員で勤務先の年末調整を受けている場合でも、医療費控除を利用するには原則として自分で確定申告または還付申告を行います。
勤務先へレーシックの領収書を提出して、通常の年末調整だけで医療費控除が完了する仕組みではありません。
国税庁の確定申告書等作成コーナーやe-Taxを利用して申告することもできます。
明細書を作成し領収書を保存する

医療費控除を申告するときは、「医療費控除の明細書」を作成します。
国税庁は、明細書に記載した医療費について、一定の場合を除き、領収書を確定申告期限等から5年間保存するよう案内しています。
レーシックは公的医療保険の保険適用外なので、健康保険の「医療費のお知らせ」だけですべての支払額を確認できるとは限りません。
手術費、診察・検査費、処方薬などの領収書や明細書は自分でも保管しておきましょう。
電車やバスなど領収書が通常発行されない通院費については、日付、区間、利用目的、金額が分かるよう記録しておくと整理しやすくなります。
還付申告は翌年1月1日から5年間

国税庁によると、確定申告義務がない人が所得税の還付を受けるために行う還付申告は、対象となる年の翌年1月1日から5年間提出できます。
国税庁「還付申告」で提出期間を確認できます。
以前にレーシックを受けたものの医療費控除を申告していなかった場合でも、この期間内であれば還付申告できる可能性があります。
ただし、すでに確定申告をしている場合などは必要な手続が異なることがあります。
過去年分について判断に迷う場合は、対象年、支払日、当時の申告状況を整理して税務署等へ確認してください。
レーシック手術前に確認すること

保険と税金の確認は、手術後にまとめて行うより、正式な手術名や必要書類を手術前に確認しておくと進めやすくなります。
| 確認先 | 確認しておきたいこと |
|---|---|
| クリニック | 正式な手術名、費用内訳、領収書・明細書の発行、保険請求用診断書の発行可否と文書料 |
| 民間の保険会社 | 商品名・特約・契約日、手術給付金の対象可否、給付額、必要書類、診断書が必要か |
| 税務署・国税庁 | 医療費控除の対象範囲、家族分の扱い、交通費・ローン等で判断に迷う支出、保険金受取時の計算 |
特に生命保険・医療保険については、クリニック側の説明だけで給付可否を確定させず、自分が契約している保険会社へ直接確認してください。
税務上の扱いが分かりにくい費用についても、推測で申告せず、必要に応じて税務署や税理士等へ確認してください。
また、税金や保険で費用負担を軽減できるかどうかと、レーシックを医学的に受けられるかどうかは別問題です。
実際の適応は眼の状態などを検査したうえで医師が判断するため、保険や税制だけを理由に施術を決めないでください。
実際のレーシック料金、検査・薬・術後検診などを含む費用について確認したい場合は、レーシックの費用・総額も参考にしてください。
費用だけでなく、LASIK・ICLの術式やクリニックごとの保証、通院条件まで比較したい場合は、レーシック・ICLのクリニック比較で確認できます。
レーシックの保険・医療費控除のFAQ

Q. レーシックは健康保険が使えますか?
A. レーシックは公的医療保険では保険適用外の自由診療です。健康保険証やマイナ保険証を使って通常の保険診療と同じ自己負担割合で受ける手術ではありません。
Q. レーシックは高額療養費制度の対象ですか?
A. 保険適用外となるレーシックの施術費は、高額療養費制度の対象にはなりません。高額療養費は公的医療保険が適用される医療費について自己負担限度額を設ける制度です。
Q. レーシックは医療費控除の対象ですか?
A. はい。国税庁はレーシック手術の費用について、医師の診療または治療の対価と認められるため、医療費控除の対象になると案内しています。
Q. レーシックの医療費控除はいくら戻りますか?
A. 一律には決まりません。医療費控除額は支払った対象医療費、補てんされる保険金、所得などによって決まり、実際の所得税還付額は課税所得、税率、源泉徴収額、ほかの所得控除などによって変わります。医療費控除額がそのまま現金で戻るわけではありません。
Q. レーシックの通院交通費も医療費控除にできますか?
A. 診療を受けるため通常必要な電車やバスなどの交通費は対象になり得ます。タクシーは公共交通機関を利用できない場合などを除き原則対象外で、自家用車のガソリン代や駐車料金も対象外です。
Q. 生命保険や医療保険から手術給付金は出ますか?
A. 契約によって異なります。商品、特約、契約時期、約款、正式な手術名などで給付可否が変わるため、手術前に自分が契約している保険会社へ確認してください。
Q. 昔加入した医療保険ならレーシックの給付金が出ますか?
A. 「古い契約なら必ず出る」とは言えません。契約時期によって取扱いが異なる保険商品はありますが、実際の給付可否は自分が加入している商品の約款や特約を確認する必要があります。
Q. 保険金を受け取っても医療費控除は利用できますか?
A. 条件を満たせば利用できます。ただし、その医療費を補てんする目的で受け取った保険金等は、その給付の対象となった医療費から差し引いて医療費控除額を計算します。給付額が対象医療費を超えても、余った金額を別の医療費から差し引く必要はありません。
Q. 医療費控除は年末調整でできますか?
A. 医療費控除を受けるには、原則として確定申告または還付申告が必要です。勤務先の通常の年末調整だけでは医療費控除の申告は完了しません。
まとめ

レーシックの「保険」を調べるときは、公的医療保険、医療費控除、民間生命保険・医療保険を分けて考えることが重要です。
- レーシックは公的医療保険では保険適用外
- 保険適用外のレーシック費用は高額療養費の対象外
- 国税庁はレーシック手術費を医療費控除の対象としている
- 医療費控除額と実際の所得税還付額は同じではない
- 民間保険の給付可否は商品・特約・契約時期・約款等で異なる
- 給付金を受け取った場合は医療費控除の補てん金との関係を確認する
手術前には、クリニックで正式な手術名と費用明細を確認し、加入している保険会社には給付条件と必要書類を確認しておくと手続を進めやすくなります。
領収書や交通費の記録など、確定申告で必要になる資料も早めに整理しておきましょう。
個別の税務判断に迷う場合は税務署や税理士等へ、民間保険の給付可否については自分が契約している保険会社へ確認してください。
なお、保険や税制を利用できるかどうかは、レーシックの医学的な適応とは別です。
施術の適応やリスク、代替手段については、適応検査と医師の診察を受けたうえで判断してください。
主な制度・契約情報の確認元


